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2025.07.28

学徒動員で連れて行かれた名古屋は、地獄のような戦場だった

西箕輪公民館が主催した『戦後80年平和企画映画会』が、7月26日、行われました。

回ではまず初めに、伊那弥生ヶ丘高校の前身、伊那高等女学校の学徒動員を題材にしたドキュメンタリー映画「いのちありて 伊那高女 学徒勤労動員の記録」…(伊那高等女学校の第33回生は、昭和19年に学徒動員で名古屋市の航空機製造工場で働き、空襲で生徒1人が死亡した。第33回生がつづった文集「いのちありて」を基に、証言や現在の高校の様子などでまとめられていて、弥生ヶ丘高校の生徒9人もナレーションや朗読で出演している)を鑑賞し、そのあと実際に学徒動員された有賀ひで子さんのお話をお聞きしました。ひで子さんがお話の中で何度も繰り返された“戦争は嫌です、あんな思いは二度としたくない、地獄だね~地獄”という言葉、その言葉には生きて語れるからこその強く深い思いがこもっていました。心に刻まれた痛み、若い日々に負った苦しみ、再び起きてほしくない願い…そして未来に向けた警鐘であると思います。

・食べるものもろくになかったが、食べないと生きていけない・先生方はよく面倒を見てくれた・空襲があった次の日に工場へ行くと、空襲に遭った人たちの髪や肉片が壁にはりいていて…そんな中でも仕事を続けていた・飯島さんから100mくらいのところにいた、体が下に叩きつけられるようだった、怖かった・帰ってこれて本当に嬉しかった

ひで子さんの口から出るその惨状に心の震えが止まりませんでした。ひで子さんの声、表情、言葉の重み、そのすべてが“本当の歴史”を教えてくれました。この記憶が静かに、しかし確かに未来に語り継がれることを願ってやみません。

有賀ひで子さん